手術同意書 その1

クリニックから渡された手術同意書(正しい名称は屈折矯正手術説明承諾書ですが)は手術前までに読んで署名捺印し、手術当日に提出しなければなりません。

レーシック手術の同意書

一通り、レーシックについて書かれてありますので参考になるかと思い、スキャンしてPDFファイルにしましたが、字が小さくて読みづらいのでタイプしてみました。内容そのものは承諾書のものとまったく同じです(赤字で書かれた部分も赤字にしてみました)。

文章が長いのですが、おもに手術そのものについて内容を理解するためのものです。

屈折矯正手術(Intra LASIK / LASEK / Epi LASIK)説明承諾書

 

屈折矯正手術の歴史

手術で屈折を矯正する(近視を治療する)試みは、19世紀から行われてきましたが、実際に組織的に行われたのは、1950年代に日本の順天堂大学の佐藤勉教授の、角膜前後面切聞手術が初めてでした。

ただ、矯正の予測精度が低いことと、当時は予想できなかった角膜内皮障害のためlこ、結局はコンタクトレンズとの競争に破れました。

この教訓から日本では、近視矯正手術は眼科医の間では久しくタブーとなってしまいました。

その後旧ソ連のフィヨドロフ教授が、角膜前面放射状切開手術(RK)を開発し、近視矯正手術の主流でしたが、切開が人間の手によるものであるため精度が低く、また角膜剛性低下、屈折日内変動、長期での遠視化などの問題があり、エキシマレーザーの登場と共に、手術手技として消えつつあります。

1970年代に、本来は工業用であったエキシマレーザー(紫外線レーザーで、物質を思うような形に削れる)を医療用に転用する試みが始められ、1987年に初めて、人間の目に対して治療が行われました。

本来、日本では医師による自由診療(保険外診療)は原則として制限をうけないので、機械の海外からの輸入により、近視等に対するエキシマレーザー治療は行われていましたが、2000年1月に日本の厚生省が、エキシマレーザーによる治療を認可したため、業者による販売とメンテナンスが可能となり、本格的に、眼科専門医による屈折矯正治療が再開しました。

屈折矯正手術は、これ以外にも、角膜内にリングを入れて屈折力を変える手術(lCR)、有水晶休眼内レンズ(phakic lOL),眼内コンタクトレンズ(ICL)などが、開発・治験中ですが、安全面で未だ確立しているとはいいにくい状態と考えられます。

屈折矯正手術は、現時点では随意の手術であり、コンタクトレンズや眼鏡と同じ様に健康保険の対象外です。民間医療保険(生命保険)ではレーザー治療として給付がされる場合もあるので、各保険会社にお問い合わせ下さい。

 

Intra LASIK/LASEK/Epi LASIKとは

Intra LASIK(Laser in Situ Keratomileusis、レーシック)はレーザーを使用して角膜フラップ(約90〜110μm程度の厚さで、直径9.0mm程度の耳側か上側こヒンジ(蝶番)があるフタ、角膜上皮と角膜実質からなる)を作成し、その下の角膜実質部にエキシマレーザーを照射して近視、乱視等を治療する方法です。

LASEK(Laser-Assisted Subepithelial Keratomileusis、ラゼック)は、エタノールなどを使用して角膜上皮だけのフラップを作り、ボーマン膜と角膜実質にレーザー照射を行います。

Epi LASIKは、プラスチック製のブレード(刃物)を使用して角膜上皮だけのフラップを作り、ボーマン膜と角膜実質にレーザー照射を行います。

Epi LASIKはLASEKよりも角膜上皮の生着が早く、痛みが少なく、回復が早くなります。

表面照射を行う場合、基本はEpi LASIKですが、Epi LASIKでは手術中、眼球に吸引圧がかかるため検査で網膜が弱いことが判明した場合には圧がかからないLASEKが適応になります。

視力回復の速さ、手術後の疼痛の少なさはIntra LASIKが優れてあり、LASEK、Epi LASIには、外傷に強い、ドライアイの悪化が少ないなどの利点があります。

 

Lntra LASIK/LASEK/Epi LASIKの原理について

『屈折異常がある』ということはカメラなら『ピントが合わない』ということです。

これを何とかするのに、眼の障害の少ない物質を適切な形で黒目の表面の『角膜』の前に乗せてピントを合わせるようにするのがコンタクトレンズです。

厚みを増やすのではなく、角膜を削って形を整えることによリピントが合うようにするのがIntra LASJK/LASEK/Epi LASIKです。

削る量には限界があるので適応に制限が生じます。

角膜の剛性の関係で、LASEK/Epi LASIKの方が薄い角膜で治療出来ます。

 

手術手技の選択

角膜に充分な厚みがあれば、Intra LASIKを行います。時間的に余裕があり外傷の危険が多い人にはLASEK/Epi LASIKを行います。

 

手術日の注意事項

手術当日は、目の周りのお化粧はしないようにしてください。化粧をすると化粧粉が角膜の間に迷入することがあります。

また、揮発性の物質はレ−ザ一装置に悪影響を及ぼすので、香水、オーデコロン類は当日は使用しないでください。毛や糸クズのでる衣服は着てこないでください。

手術当日は霞んだ見え方になるので、自転車、バイク、自家用車等を自ら運転しないでください。

同意書 その2へつづく)

レーシック